Dragon Life
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〜  就活に疲れた竜の子のおはなし  〜

これは2011年の夏コミに出した合同誌"GOURMANDISE"のうち、
自分の作品の一部を紹介したものです。
実際の作品中には捕食行為などの、人によっては不快な描写を含みます。











「前略 ウォノエ様
先日は、弊社説明会および選考試験にご足労いただき、お疲れ様でした。
選考の結果、残念ながら今回は選考を通過していただくことができませんでした。
あしからずご了承くださいますようお願いいたします。
貴殿の今後益々のご活躍を、心より…」

今回も選考漏れになってしまったウォノエ君は、
ため息をつきつつ、近所の海にやってきます。











夜の月はとても柔らかく、
疲れた心をやさしく癒してくれるのでした。

海の月を眺めていると、突然、後ろから物音が。











「なんだろう、のら犬かな。」
音が聞こえる岩場へ行くと、そこには黒くて大きい、
クジラともサメともつかない、不気味な生き物。

「やばい、みつかった!」
立ち去ろうとするも、長い舌に巻きつかれて、つかまってしまいます。











「離してよ!」
「ダメだね」
抵抗もあえなく、口の中で巨大な舌に揉まれてしまいます。

「あ、ああ……」
「んふふ、うまいうまい。
ちょっとオマエのこと、気に入っちゃったかも。」











「ちょっと待ってな。」
「え、な、なに……  ひ…!体が!」

喉から搾り出した粘液を浴びた途端、
みるみるうちに体が溶けていってしまいます。











溶けた体を大きな舌がすくい上げ、
さらに上あごに押し付けて……
口の中と同化してしまいます。

「すごいだろ。寄生虫みたいなモンだ。
おれから養分を吸って生きることができる。
食事もトイレもいらない。
腹の中の胎児みたいに、ただうつろに生き続ければいいのさ。」











「いやだ
いやだ…やだやだ いやだ!
ボクにはやることがあるんだ。
勉強して、会社に入って…」

「そんなものはいらないさ。
おれと一緒にいれば、勉強も試験もない。
カネのために仕事をする必要もない。
将来のことで不安になったり、
くだらない人間関係に悩むこともない。
おれが話し相手になってやるから、寂しいこともない。
なにひとつ、考えることもなければ、悩む必要もないのさ。
ここがオマエの居場所さ。」


そして、ついにウォノエ君は…







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